こんにちは。
burikoです。
「学校の授業のレベルはどこに合わせるべきか?」
教員が集まって授業について話していると、”授業のレベル設定”の話がよくでます。
この問いに私も悩んでいましたが、さっき「そうかっ!」と急に閃いて答えにたどり着きました!
それは・・・
授業のレベルをどこかに合わせるなんてやめる!!
なぜ私はいまそんな答えにたどり着いてしまったのか。
今回は、”学校の授業のレベル設定”について書き綴ります。
目次
授業のレベルは設定して当たり前
予備校には『難関大コース』や『文系コース』など、生徒の目的に合わせて授業のレベルが設定されています。
学校で使用する教科書にも難易度があり、その学校の実態に合わせて教科書が選定されています。
学校の授業でも、学習レベルで生徒を分ける”習熟度別授業”が行われています。
授業をするに当たり、それぞれの学力に合った内容を提供するべきです。
しかし、一斉授業では難しい部分があります。
なぜなら、1つの集団の中に学力のばらつきがあるからです。
学力がみんな全く一緒である集団は存在しません。
また、教員は限られた時間で指定された知識を提供する必要があります。
このようなことから、教員は生徒のニーズをより多く満たすことができるレベルを設定して授業をデザインします。
複数人の生徒を見限っている可能性があることを理解しながら、授業のレベルを設定しています。
授業を実施するには、その授業のレベルを設定する必要がある。
私にとってこれは普通のことです。
ここまでのまとめ
・学力がみんな一緒である集団は存在しない
・教員は限られた時間で指定された知識を提供する必要がある
・よって、生徒のニーズを最も満たすことができるレベル設定をする
授業のレベルは上に合わせる?下に合わせる?
授業を実施するには、その授業のレベルを設定する必要がある。
私を含めそう考えている教員が集まると、冒頭で述べたように「どこにレベルを合わせるか?」という話題になります。
授業のレベルを学習意欲が高い層に合わせる説
授業のレベルを学習意欲に高い層に合わせる理由は、以下の通りです。
①学習意欲が高い層は、授業の内容をしっかり吸収してくれる
②授業で扱ったことを受験等で活用してくれる
よって、授業は学習意欲が高い層に合わせることとする。 証明終
私はこの証明がとてもよく理解できます。
授業のレベルを学習意欲の低い層に合わせる説
授業のレベルを学習意欲の低い層に合わせる理由は、以下の通りです。
①学習意欲が低い層にも”学ぶことの楽しさ”を伝えたい
②学校の授業は受験等を目的としたものではない
よって、授業は学習意欲が低い層に合わせることとする。 証明終
あれ?
私はこの証明もとてもよく理解できます。
私たちには分断本能がある
学校における授業のレベルを設定するときの永遠の課題。
それは、レベルを上に合わせるのか下に合わせるのか。
ここで、私は気づいたのです。
上と下だけじゃない!!
私たちには分断本能というものがあるそうです。
分断本能とは、モノやコトを2つに分けてしまうことです。
例えば、「うちのクラスには学習意欲が高い生徒と低い生徒がいる」という見方。

こう考えることは普通のように感じますが、現実はそうではありません。

このように、学習意欲が高いとも低いとも言えない中間層が必ず存在します。
現実は、AかBかのどちらかに分けて考えられるほど単純ではなく、もっと複雑なのです。
私たち教員は、そんな多種多様な生徒たちに授業を通して学ぶことを提供しなくてはいけないのです。(・・・難しい。)
ここまでのまとめ
・授業のレベルを上に合わせるか下に合わせるか悩みがち
・私たちには分断本能があり、集団を上と下の2つに分けたがる
・集団を2つに分けられるほど、現実は単純ではない
だからアクティブラーニングなのか。
学習意欲が高い生徒と低い生徒だけじゃない。
その中間層の生徒もいっぱいいるんだ。
そんな生徒たち全員に学んでもらわなければいけないんだ。
このことに気づき、私は授業のレベルを設定することはやめようと思いました。
レベルを設定したら、それに合わない生徒がいっぱいいます。
その子たちはきっとモチベーションを無くすでしょう。
私がターゲットとする生徒だけのリアクションを気にして、それを見て「いやーいい授業したなー。アッハッハ。」とか言って喜ぶのでしょう。
・・・これって、かっこ悪いですね。
授業のレベルを設定しないでどう進めていけばいいのか。
私が思うのは、”必要最低限のことだけ伝えて、あとは各々頑張れ”です。
こんなイメージです。

学習意欲や学力もそれぞれだし、どこかにレベルを合わせることはナンセンス。
それであれば、全員必要な最低限のとこだけ伝えて、その後はそれぞれの特性に合わせてアウトプットできればOK!
学びに向かうモチベーションは、自分に合っているから生まれるそうです。
簡単すぎても難しすぎてもダメ。
ちょうど良いところでないとモチベーションは生まれません。
こういったことからも、授業のレベルを設定することは無意味かもしれません。
・授業のレベルは設定しない
・教員が伝えるのは必要最低限のことだけ
・あとはそれぞれの特性に合わせてアウトプットする
これが私がいまたどり着いた答えです。
・・・
あれ( ´ ▽ ` )?
これって、アクティブラーニングのことだ( ・∇・)!
だからアクティブラーニングなのか!!
ここまでのまとめ
・全ての生徒に対応するため、教員が伝えるのは必要最低限のことのみ
・必要最低限の知識で、あとはそれぞれの特性に応じてアウトプット
・これって、アクティブラーニングということ
【教員のメンタルを回復!?】自分のスタンスを問い直したい教員におすすめの本3選!