現役数学教員が教える!数学を苦に感じないために必要なこと。

数学が苦に感じないために必要なこと
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こんにちは。
burikoです。

 

私は10年ちょっと高校で数学を教えてきました。
これまで経験した学校は、いわゆる普通校と呼ばれるレベルくらいです。

最初の授業のときに「数学嫌いな人いますか?」と聞くようにしています。
私の経験上、どのクラスでも手を挙げる人が約3割います。
多いときは9割くらい手を挙げることもあります。

 

数学に対する苦手意識は、昔から脈々と受け継がれていて、数学を苦に思っている子は常に存在しています。

 

そんな子にも、何とか数学を楽しいと思ってもらいたい!

 

そう思って試行錯誤を繰り返してきました。
そんな日々を過ごす中で、「数学を苦に感じないために必要なこと」が1つ見えてきました。

 

それは『計算力』をつけることです。

 

計算力がついたからといって、数学が好きになるわけではありません。
でも、計算力がつけば数学を楽しめるようになるためのきっかけになります。

 

数学を苦に感じないためにはなぜ『計算力』が必要なのか。

 

私のこれまでの経験を踏まえて、数学を苦に感じている子の特徴と『計算力』の必要性について書き綴ります。

 

 

数学を苦に感じている子の特徴

 

私が高校で数学を教えてきた中で、数学を苦に感じている子に共通する特徴があります。

 

それは『計算力』がないことです。
ここでいう計算力は、分数や少数の計算、約分など算数の計算における処理能力。

 

「数学を苦に感じている子が計算力がないのは当たり前じゃん。」

 

そう思われる方がいると思います。
私もめちゃくちゃそう思います。

 

でも、だからこそ『計算力』があればとりあえず数学を苦に感じる原因が取り除けるのではないかと感じるのです。

 

ある日の授業のことです。
素数と合成数を扱う分野で、それぞれどういった数字なのか説明していました。

 

「素数って例えば何がありますかー!?」
こう聞くと、「2!」「3!」「11!」「6!・・・あ!6は違うわ!」みたいに、みんなパッと答えてくれました。
出だしの食いつきはすごくいいです。
しかし、このまま説明し続けてもつまらないと思い、私はICTを活用することにしました。

 

『Primesmash!』というアプリのゲームを使って、素数と合成数を体感してもらおうと計画していたのです。

 

私の想定では、生徒はこのゲームに食いついてくれると思ってました。
この授業一番の盛り上がりポイントです。
タブレットでできるゲームはみんな得意だし、楽しみながら素数と合成数がどういうものか体感できるはず!

 

しかし、現実はそうではありませんでした。
「このゲームをみんなでやってみよう!」と伝えたら、すごい嫌な顔をされました。

 

そして・・・

 

「すごくめんどくさい」

 

こんなことをいうのです。

 

なぜだ!
ただの遊びみたいなものなのに、どこにめんどくささがあるんだ!?
私には理解できませんでしたが、ある子が言いました。

 

「6をスラッシュすると2と3に分かれるとか、そういうことがもう嫌。」

 

これを言われたとき、私は理解しました。

 

生徒は『6は2×3だから素数ではない』と丁寧に考えています。
丁寧に考えている生徒にとって、制限時間というプレッシャーの中で素数かどうか判断することは『めんどくさい作業』でしかないのです。

 

それに対して、私は『6=2×3』と直感で捉えている感覚があります。
私は直感で素数かどうか判断しているだけなので、ゲームとして楽しめるのです。

 

数学を苦に感じる生徒。
数学を苦に感じない私。
このような数に対する感覚の違いは何の影響を受けているのでしょうか。

 

私が考えるこの感覚の違いは、『計算力』の差による影響が大きいと考えています。

 

計算力がつくと数学を苦に感じなくなる

 

私は計算力がつくと、数学を苦に感じなくなるきっかけになると考えています。
なぜ苦に感じなくなるのか。
私の体験を踏まえて、詳しくお伝えしていきます。

 

計算力がつくと、何が起こるのか?

 

私は算数は大好きでした。
物心ついたら公文式をやっていて、計算をこなすことには慣れていました。

 

しかし、中学に入って数学になってから大嫌いになりました。
算数から数学になり、内容が少しずつ複雑になっていったときについていけなくなりました。
中学3年になる頃には、数学の定期テストは下から数えた方が早い順位となりました。

 

高校に入学後、「数学で苦労することはもう嫌だ!」と思って塾に通いました。
中学から数学についていけなくなった私を再生させるため、担当してくれた先生といろいろ考えました。
行き着いた再生方法は「計算のやり方さえ理解すれば解ける問題は、確実に取れるようにする」ことでした。

 

「この2次関数の最大値を5とし、最小値を3とするとき、〜」みたいな問題はとりあえず捨てる!

 

何をやっているか分からないけど、計算さえすれば答えが出る問題だけ取っていくこの方法は、私にとってものすごくフィットしていました。
計算問題ゴリゴリやる作業は公文式で培ってきたので、苦ではなかったのです

 

マシーンのように計算のルールに則って処理していく・・・
とりあえず量をこなすみたいなことを続けていました。
すると、意識しなくても計算できる問題って出てくるんです。

 

例えば、因数分解の問題。

 

x^2+5x+6=(x+2)(x+3)

 

丁寧に考えると、「足して5になって、かけて6になる2つの数字は・・・2と3か!」と考えます。
ある程度量をやってると5と6という数字を見た瞬間に2と3が頭に思い浮かび上がるようになります。
5=2+3と6=2×3が直感としてイメージできます。
そうすると、無意識ぐらいの感覚で因数分解できるのです。

これがいわゆる「身体が覚えている」的な感覚なのかしれません。

 

計算力がつくと、余裕ができる

 

計算は何とかできるけど、関数とか嫌いという人は多いかと思います。
「算数はいいけど、数学は嫌なんだよなー。」
これよく聞く言葉です。
私も中学数学で一度つまずいているのですごくわかります。

 

なぜ、一定数の人が関数などでつまずくのでしょうか。

 

それはやはり計算力が大きく影響すると考えています。

 

関数の問題に取り組む場合、大雑把にいうと計算するパートと関数の知識を使うパートに分かれます。
関数の問題なので、メインパートはもちろん関数の知識を使うことです。
数学を苦に感じている子は、計算力が低いので計算するパートでいっぱいいっぱい。

 

メインパートの関数について考える余裕なんてないのです(TOT)

 

しかし、計算力がついていれば計算するパートはさらっとクリアし、メインパートにしっかり取り組めます。
計算力があれば余裕ができて、計算しつつもメインパートのことを考えたりできます。

 

障害物競争で例えてみましょう!

 

計算力がない子は、1つ目のネットくぐりで苦労している状態。次のことを考える余裕はありません。
計算力がある子は、1つ目のネットくぐりをやりながら2つ目のアメ玉拾いをどうすれば早く拾えるか考えているような状態です。

 

数学って、計算しながらちょっと先のことを考えてるっていう場面が結構あります。
計算しながら次のことを考えることができる余裕が、数学が苦で感じないために必要なこととなります!

 

計算力をつけるためには?

 

計算力をつけるためにはどうしたら良いのでしょう。
私が考える計算力の付け方と、そのとき発生する障害についてお伝えします。

 

量をこなす

 

私が考える計算力がつく方法は計算問題の量をこなすことです。
公文式みたいなやり方で、ガンガン計算していくことがおすすめです。
計算力がつくということは、上記でも記した「身体が覚えている」くらいの感覚になるとベストです。

 

例えば、下記のような問題があります。

 

(1)3+1=
(2)3+2=
(3)3+3=
    ・
    ・
    ・

 

一瞬、簡単すぎるだろうと思うかもしれません。
「計算力つけるなら、こんな規則的に並べない方がいいのでは!?」と感じるかもしれません。

 

私は規則的に並んだ計算問題も有効だと思います。

 

規則的に並べてもらうと、3に1ずつ足していったら数がどう変化していくかわかります。
その変化の仕方を全体像として捉えられると、イメージとして頭に残ります。
イメージとして捉えられると、『3+3=6』って出やすくなると思うのです。

 

計量カップって10cc〜300ccまで10cc刻みで振ってあります。
最初は、メモリとピッタリ合うように神経質にちょっとずつ足していったりします。
慣れてくるとちょっとずつやるのがめんどくさいので、ザーッと入れちゃったりしますよね。
でも、ちゃんと狙った量になったりしてくるものです。
それって、メモリが10〜300まで振ってあって、全体が見えるから「50はだいたいこのくらいだろう」って判断できるのです。

 

上記の計算問題の全体像も、同じ感覚です。

 

しんどいですが、計算力をつけるためにはある一定の量をこなす必要があります。

 

何でこんなことやってるんだ?と思っちゃう

 

マシーンのように計算問題をこなしていると、こんな疑問が湧いてきたりします。

 

「この計算、どこで使うんだ?」
「因数分解って、何のためにやってんの?」

 

この疑問が出てくるとしんどくなります。
日常生活で使わない因数分解なんかは、「やってる意味ないわ!」って考えたくなってきます。

 

普通に生活している中で『因数分解』が必要になることはありません。

 

私は「何でそんなことをするのか?」ということは、あまり考えなくてもいいと思います。
まずは計算して答えを求められるということが大切だったりします。
「計算できることが数学楽しめることにつながるんだぜ!」くらいで納得するのもアリだと思います。

 

因数分解の必要性は、他の分野を勉強すると実感できたりします。
因数分解することが役に立ったとき、「おぉ!そういうことだったのか!」と嬉しかったことを覚えています。
因数分解の必要性を知るには、まず計算ができて必要性が実感できるレベルに到達することが必要なのです。

やる意味を考えて計算問題に集中できないんだったら、そんなこと考えるのやめてまずできるようにしちゃうことも大切です。

 

もちろん「なぜ必要があるのか?」ということを考えることは大切です。
そこをどうしても追求したい人は、とことん追求して納得してから先に進みましょう。

 

「そこまで追求したくないわ。」くらいのテンションの人は、まず計算できるようになりましょう。
あとでまた気になったら考えればいいです。

 

まとめ

 

今回は酢学を苦に感じないために必要なことについて書き綴りました。
数学を苦に感じないために必要なことは『計算力をつける』ことです。

 

『計算力』があれば計算することにそれほど力を使わずに、その問題で本当に考えなければいけないところに力を注ぐことができます。
今回は『計算力』をつけて余裕が持てると、数学を楽しめるようになるのではないかというお話でした。

 

「数学めんどくせぇな。」と感じている人が1人でも少なくなることを祈っています!

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